あまりの秀逸なtweet、answer songなるべく記事を書かんとす。
教養がないことを「市民感覚」と言い換えるのはやめた方がいい。
— 河合 真 (@EarlyQuarry) September 6, 2018
これを見て脳裏に浮かべる衆愚政治の「パンとサーカス」。
聞きしのなかりけりなぞ言う者の為にわざわざ説明も面倒なれど、衆愚政治とは個々の利益誘導による意思決定の遅延や全体利益の逸失など民主主義の欠点の象徴、「パンとサーカス」は食糧と娯楽の保障せるによりて政治的無関心へと導く愚民政策。
あに何を言わんや。
現代の皇国における偉人賢人も阿呆も参政権・投票権を有することの等しき、国籍さへ有すれば成人なりて一律に代表者ぞ選ぶべかる。
古代ギリシャなりローマにおける市民権者の最大公約数は、兵役若しくはそれに匹敵する高額納税の義務を果たす者。
当然に今日の皇国にては個々人が義務回避と権利追求ばかりぞ求める衆愚政治とならん。成人なるをのみ以て普通選挙の権を一律に与うるの愚かにして危うき理は間違うことなくあり。
「パンとサーカス」、つまるは食糧と娯楽の保障。
現代の皇国に生を受けて、文字通りの食ふや食はず生きるも難きことのあるまじ。
いや、さもあるまじ!など言う者は必ずあれど、その大半は金銭の感覚や家計の管理能力の未熟にして、それらに関する無知ではなく改善に対する意思の欠如なるべし。金はなかれども知恵も使わず。
そもそも野菜の高値で買えざると言わば、野に這う雑草を食うべし。いくら赤貧なれどスマホのひとつも持たざるはなく、目の前の雑草の食える食えざるを調べるもいと易きこと。
※貧乏人ほど他責なので敢えて言う、山野草・雑草を食うは自己責任なり。
一方で娯楽は食糧と異なり、完全に無償提供される総量のいと多きこと山谷の如し。「サーカスなぞ楽しむ余裕のあるべけれ!」など文面に過剰反応する阿呆もさすがにあらざらんも、テレビやネット動画・ゲームが娯楽たるを忘るるも多いことは想うに難からず。善し悪しの別に各種ギャンブルも立派な娯楽に分類さるるもの。
教養なき者は恐らく、その恩恵の古代の奴隷にも等しき海外の労働力に支えらるるにこそ想うに及ばざらん。更なる厄介は中途半端に受け売りの教養のみ身に付けしの、その海外の「奴隷労働」=安価なる労働力を用いし大企業を批判し、その一方で生活の向上を訴えんとす。
経営努力によれる安価なインフラやプロダクトを供給し、高額な税金をも捻出せる事実には目も向けんとせじ。
勿論それを以て批判は一切すべからずとまで云わぬにしても、否、云うべからざれど、前提を理解せず、享受できる便利を当前として疑わず感謝もせず批判のみせるの教養なきばかりに非ず、人間として卑しきもこの上なし。
個人的に想うは、受け売りで終わる政治的関心の発露も不満の捌け口の為の娯楽なりて、衆愚政治のサーカスにも劣らざるなり。学びの発心の契機としては良かれど、それに終始せるも未だ教養なき愚かなサーカス見物人たるを解すべし。
市民感覚の市民たるや、娯楽にのみ浸りて努めず学ばず乏しきに甘んじては教養なきを盾に不平不満を叫ぶにこそ決してあるまじ。