故郷「庄内」地名に対する印象

山形県庄内地方。庄内を知らずとて、庄内平野と言わば誰しも聞けるの一度はあるめり。

家康公と共に今川の人質として随行し、徳川四天王にして徳川十六神将の筆頭たる酒井忠次。その孫、酒井忠勝を初代藩主として維新まで国替えのなされぬ庄内藩❨荘内藩❩のありし場所。

その城下にして田川郡の中心たる鶴岡市に並び、飽海郡の中心にして湊町として栄えし酒田市こそ我が故郷なれり。

「出羽○○」や「鳥海○○」に並び、域内の企業名に商品名、庄内と名の付く固有名詞は数々あり。

これ語るに、我が生い立ちに纏わる心理的欠陥の露呈ともなり兼ねざるも、敢えて言わんとす。

今でこそ昔日ほどにあらざるも、庄内と名の付く固有名詞に一抹の薄ら寒さを覚ゆるのである。

不粋な田舎出身の己と身内へのコンプレックスか、いかように転べども笑えぬ親父ギャグの類いを聞かされし後に残れる首から背にかけての生理反応に等しい何かを伴わずにはおれぬ。

荘内銀行、荘内証券、庄内空港、庄内交通、荘内日報…

実際の話は別ならんとすれど、どれも田舎の内向きの閉塞感と決して褒められぬ意味での田舎者の羞恥心を掻き立てられるのである。地域の経済を支え、民の生活基盤を支うる方々には敬意を表さんとすれど、一方では大変心苦しく申し訳のなかれども、我が小さき頃より名を聞きし名称なるほどに、さようなる印象を拭うことの難きはこの上なきなり。

されど地域を表す他の地名、出羽、鳥海、酒田、鶴岡などに関連する名称に対しては一切のさなる印象もなく、庄内に対してのみあり。されど「荘内」表記なれば幾分かの印象の洗練さるるを感ず。

尚、農産物など食品関係、パブリックな組合や事業所、荘内神社、ローカル雑誌「庄内小僧」に関しては別段さようなる印象も覚えず、人間が脳の判断のいかに勝手都合のよきなるかと呆れんばかりなり。庄内米、庄内豚、庄内浜産、どれもこれも羞恥心を覚えず、ただ味覚にのみ訴う。

 

尚、国税庁の法人番号公表サイトにて検索せるを、「庄内」と名の付く法人は全国に339件、「荘内」で94件あり。

http://www.houjin-bangou.nta.go.jp/kensaku-kekka.html

都内数箇所始め、名古屋市西区など、必ずしも県内にのみあらず。

元来「庄内/荘内」は墾田永年私財法による平安おじゃるによって拓ける「荘園の内側」たる意味なれり。ゆえに全国に庄内/荘内たる地名の分布ありて、地域の名を冠せる法人名称、固有名詞ぞあるを、尾張名古屋にも花火の知られし庄内川のありて、市営地下鉄鶴舞線の走る庄内通に庄内緑地公園ぞある。

荘園の内側たる語源のありて、山形県内における三つの他地域との特異性、田舎の内向きなる気質のありて、庄内たる名称への田舎者の羞恥心を掻き立てんとせるに相違なきなり。

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